ベンチプレスとダンベルプレスの換算表を探している人の多くは、今扱っているダンベル重量がバーベルなら何kgくらいに相当するのか、またはベンチプレス100kgを目指すにはダンベルプレスをどの程度まで伸ばせばよいのかを知りたいはずです。
ただし、ダンベルプレスとベンチプレスは似た胸のプレス種目でありながら、安定性、可動域、フォームの自由度、片腕ごとの出力差が異なるため、単純にダンベルの片手重量を2倍しただけでは実力を正しく見積もれません。
この記事では、筋トレ重量目安として使いやすいように、片手重量と回数からベンチプレスの推定1RMを出す換算表を先に示し、その後に計算式、見方、誤差が出る理由、トレーニングメニューへの落とし込み方まで順番に整理します。
換算値はあくまで目安ですが、初めてバーベルベンチに移るときの開始重量、ダンベル中心の期間にベンチプレスの伸びを推測したいとき、ジムのダンベル重量が足りなくなったときの判断材料として役立ちます。
ベンチプレスとダンベルプレスの換算表
ベンチプレスとダンベルプレスの換算では、まずダンベルプレスの片手重量を基準に考えるのが基本です。
一般的な早見表では、ダンベルプレスの片手重量に2.4を掛けてバーベルベンチの同回数相当重量に近づけ、さらに回数から推定1RMを出す考え方がよく使われます。
たとえば片手30kgのダンベルプレスを10回できる場合、30kgに2.4を掛けた72kgをベンチプレス10回相当と見なし、そこから推定1RMとして約90kg前後を目安にします。
ただし、この換算はフォーム、可動域、普段どちらの種目を多く行っているかで変わるため、表の数値を自己ベストの保証ではなく、練習重量を決めるための安全側の目安として扱うことが大切です。
早見表の前提
この換算表では、ダンベルプレスの重量は両手合計ではなく片手に持つダンベル1個あたりの重さとして扱います。
計算の考え方は、片手重量に2.4を掛けてベンチプレスの同回数相当重量を出し、そこにベンチプレス向けの回数換算をかけて推定1RMを求める流れです。
国内の早見表でも片手重量を基準にした考え方が紹介されており、ダンベルプレスからベンチプレスへの換算例やベンチプレス換算表の解説でも、片手重量と回数を組み合わせた目安が示されています。
一方で、海外の解説ではダンベル両手合計に対するバーベル換算を幅で見る考え方もあり、StrengthMathの解説では単一係数ではなく範囲で見る重要性が述べられています。
そのため、この表は最初の判断を早くするための道具であり、最終的には実際のバーベル練習でフォームを保てる重量に合わせて調整する前提で使うと安全です。
片手重量別の換算表
下の表は、ダンベルプレスの片手重量と実施回数から、ベンチプレスの推定1RMをざっくり確認するための早見表です。
回数は6回、8回、10回、12回に絞っているため、実際の記録が7回や9回の場合は、隣り合う回数の中間くらいとして見れば実用上は大きく外れにくくなります。
| 片手重量 | 6回 | 8回 | 10回 | 12回 |
|---|---|---|---|---|
| 10kg | 28kg | 29kg | 30kg | 31kg |
| 12kg | 33kg | 35kg | 36kg | 37kg |
| 14kg | 39kg | 40kg | 42kg | 44kg |
| 16kg | 44kg | 46kg | 48kg | 50kg |
| 18kg | 50kg | 52kg | 54kg | 56kg |
| 20kg | 55kg | 58kg | 60kg | 62kg |
| 22kg | 61kg | 63kg | 66kg | 69kg |
| 24kg | 66kg | 69kg | 72kg | 75kg |
| 26kg | 72kg | 75kg | 78kg | 81kg |
| 28kg | 77kg | 81kg | 84kg | 87kg |
| 30kg | 83kg | 86kg | 90kg | 94kg |
| 32kg | 88kg | 92kg | 96kg | 100kg |
| 34kg | 94kg | 98kg | 102kg | 106kg |
| 36kg | 99kg | 104kg | 108kg | 112kg |
| 38kg | 105kg | 109kg | 114kg | 119kg |
| 40kg | 110kg | 115kg | 120kg | 125kg |
| 42kg | 116kg | 121kg | 126kg | 131kg |
| 44kg | 121kg | 127kg | 132kg | 137kg |
| 46kg | 127kg | 132kg | 138kg | 144kg |
| 48kg | 132kg | 138kg | 144kg | 150kg |
| 50kg | 138kg | 144kg | 150kg | 156kg |
表の数値は1kg単位に丸めているため、実際にバーベルを組むときは2.5kg刻みや5kg刻みに落とし込むと扱いやすくなります。
30kg10回の目安
ダンベルプレス片手30kgを10回できる人は、換算表ではベンチプレスの推定1RMが約90kgとなります。
この数字は、30kgのダンベルを両手に持っているから60kgという意味ではなく、ダンベルの不安定さや可動域を考慮して、ベンチプレス同回数相当を72kg前後と見なすところから計算します。
ただし、普段からダンベルプレスばかり行っている人は、胸や肩や上腕三頭筋の筋力が足りていても、バーベルの軌道、ブリッジ、肩甲骨の固定、ラックアップに慣れていないことで90kgが重く感じる場合があります。
逆に、ベンチプレスを長く練習している人が補助種目としてダンベルプレスを行う場合は、片手30kg10回でもベンチプレス90kg以上をすでに扱えることがあり、換算表より高く出るケースも珍しくありません。
つまり片手30kg10回はベンチプレス90kg級の目安ですが、初回から90kgを試すのではなく、70kg台からフォームを確認しながら段階的に上げるのが現実的です。
100kgを狙う基準
ベンチプレス100kgを目標にする場合、ダンベルプレスでは片手32kgを12回、片手34kgを9回前後、片手36kgを6回から7回前後がひとつの目安になります。
10回基準で見ると、片手34kgを10回できる場合は換算上102kg程度となるため、筋力面だけでいえば100kgに近い位置にいると判断できます。
ただし、100kgは心理的な壁になりやすく、換算表では届いていても、実際のバーベルでは降ろす位置が乱れたり、胸で潰れる不安から動作が小さくなったりすることがあります。
そのため、ダンベルプレスで100kg相当の目安に届いたら、バーベルでは80kg台の複数回、90kg台のシングル、95kg前後のフォーム確認というように段階を刻むと成功率が上がります。
ダンベルだけで100kg到達を判断するより、換算表を使って現在地を確認しつつ、バーベル特有の技術練習を短期間でも入れることが大切です。
初心者の見方
初心者が換算表を見るときは、推定1RMよりも安全に8回から12回できる練習重量を把握する目的で使うほうが実用的です。
筋トレを始めたばかりの時期は、胸の筋力そのものよりも、肩甲骨を寄せる感覚、手首の角度、肘の開き、ダンベルを安定させる能力が結果に大きく影響します。
- 片手重量で見る
- 反動を使わない
- 可動域をそろえる
- 余力を残して試す
- 痛みがあれば下げる
特に初心者は、換算表で高い数字が出たからといって限界重量に挑戦するより、表より10kgから20kgほど軽い重量でフォームを固めるほうが長期的に伸びやすくなります。
中級者の見方
中級者は、換算表を単なる自慢用の数字ではなく、種目を切り替えるときの負荷設定や弱点把握に使うと効果的です。
たとえばベンチプレスの記録は伸びているのにダンベルプレス換算が低い場合は、片腕ごとの安定性、ボトムでのコントロール、左右差、肩周りの筋力に課題があるかもしれません。
反対に、ダンベルプレス換算では高い数字が出るのにベンチプレスが伸びない場合は、ラックアップ、肩甲骨の固定、脚の踏ん張り、バーの軌道といったバーベル特有の技術が伸びしろになります。
中級者は実際のベンチプレス1RM、ダンベルプレス8RM、ダンベルプレス10RMを定期的に記録し、換算値と実測値の差を自分専用の係数として把握すると精度が高まります。
換算表を自分の弱点を見つけるための鏡として使えば、胸の筋力を伸ばすだけでなく、停滞期の原因を分解しやすくなります。
表が合わない人
換算表が合わない人は珍しくなく、特にダンベル専門で長く鍛えてきた人や、逆にバーベルベンチだけを長く練習してきた人では誤差が大きくなります。
ダンベルに慣れている人は独立した左右の制御が上手いため、ダンベルプレスの記録が高く出やすい一方、バーベルの固定された軌道やラックアップに慣れず、換算よりベンチプレスが低く出ることがあります。
バーベルに慣れている人は、肩甲骨の固定、ブリッジ、脚の使い方、バーの軌道を効率よく使えるため、ダンベル両手合計より大きく重いバーベルを扱えることがあります。
さらに、可動域を浅くしているダンベルプレス、胸まで下ろしていないベンチプレス、反動の強いレップを混ぜた記録は、換算表に入れても実力を正しく反映しません。
表が合わないと感じたら、種目の優劣ではなく、動作条件が違うと考え、同じテンポ、同じ可動域、同じ余力感で再測定することが先です。
使ってはいけない場面
換算表は便利ですが、すべての場面でそのまま使えるわけではありません。
特に初めて高重量を試す日、肩や肘に違和感がある日、補助者がいない環境、ラックのセーフティが適切でない環境では、換算値を根拠に限界重量へ挑戦するのは避けるべきです。
- 痛みがある日
- 睡眠不足の日
- 補助者がいない日
- 初めての種目変更
- フォームが崩れる日
換算表は今日の限界を決める表ではなく、次の数週間でどの重量帯を練習するかを考えるための目安として使うと安全性が高まります。
換算式の考え方

ベンチプレスとダンベルプレスの換算を理解するには、まず片手重量、両手合計、同回数相当重量、推定1RMを分けて考える必要があります。
多くの人が混乱するのは、片手30kgのダンベルプレスを両手合計60kgと見てしまい、そのままベンチプレス60kg相当と考えてしまう点です。
実際には、ダンベルプレスは左右それぞれを安定させる必要があり、可動域も深くなりやすいため、同じ筋力でもバーベルではより高い総重量を扱えることが多くなります。
ここでは、表の裏側にある計算の流れを分解し、自分の記録を使って換算値を出せるように整理します。
基本の計算式
この記事の換算表では、ダンベル片手重量からベンチプレス推定1RMを出す簡易式として、片手重量×2.4×回数係数を使っています。
回数係数は、ベンチプレスの推定1RMで使われる簡易式に合わせ、6回なら1.15倍、8回なら1.20倍、10回なら1.25倍、12回なら1.30倍という見方にしています。
| 入力する値 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 片手重量 | ダンベル1個の重さ | 30kg |
| 換算係数 | バーベル同回数相当 | 2.4倍 |
| 回数係数 | 推定1RMへの補正 | 10回なら1.25倍 |
| 推定値 | ベンチプレス1RM目安 | 30×2.4×1.25 |
この式を使うと、片手30kgを10回できる場合は30×2.4×1.25で約90kgとなり、片手40kgを10回できる場合は40×2.4×1.25で約120kgとなります。
自分で計算する手順
換算表にない重量や回数を使いたい場合は、手順を分けて計算すると迷いにくくなります。
特にジムのダンベルが2kg刻みや2.5kg刻みの場合、表に完全一致しないことがあるため、近い数値を選ぶより自分で計算できるほうが便利です。
- 片手重量を確認する
- 片手重量に2.4を掛ける
- 回数係数を掛ける
- 1kg単位で丸める
- 実際は軽めから試す
たとえば片手27.5kgを8回できる場合は、27.5×2.4×1.20で約79kgとなるため、ベンチプレスの推定1RMは80kg前後と見ることができます。
1RMだけを見ない
換算表を見ると推定1RMに注目しがちですが、日々のトレーニングでは1RMそのものよりも、何kgで何回を安定して行えるかのほうが重要です。
筋肥大を狙うなら8回から12回、筋力向上を狙うなら3回から6回、フォーム練習を重視するなら軽めの重量で反復するなど、目的によって使う重量は変わります。
推定1RMが100kgと出たとしても、毎回100kgに挑戦する必要はなく、実際には70kgから85kg程度の範囲で質の高いセットを積むほうが伸びやすい場面も多くあります。
ダンベルプレス換算表は、最大値を誇るためのものではなく、普段のセット重量を安全に設計するための上限目安として活用すると失敗しにくくなります。
特に胸、肩、肘に疲労が残っている日は、換算値よりも当日のウォームアップの感覚を優先し、無理に表の数字へ合わせないことが大切です。
換算がずれる理由
ベンチプレスとダンベルプレスの換算が人によってずれる理由は、筋力だけではなく、種目ごとの技術や身体の使い方が違うからです。
バーベルは左右の手が一本のバーでつながっているため軌道が安定しやすく、脚の踏ん張りや肩甲骨の固定を使って大きな力を発揮しやすい特徴があります。
一方、ダンベルプレスは左右のダンベルを別々に制御するため、胸の筋力だけでなく肩周りや前腕の安定性、ボトムでのコントロールが強く求められます。
この違いを理解しておくと、換算表より高いか低いかで一喜一憂せず、自分がどの要素に強いのかを判断しやすくなります。
安定性の違い
ダンベルプレスでは左右の手が独立して動くため、押す力だけでなく、揺れを止める力にもエネルギーを使います。
そのため、同じ胸や腕の筋力を持っていても、ダンベルでは安定のために余力を使い、バーベルより軽い総重量しか扱えないことが一般的です。
- 左右が独立する
- 軌道がぶれやすい
- 前腕が疲れやすい
- 肩周りを使いやすい
- 下ろす位置が自由
この安定性の差があるため、ダンベルプレスの両手合計重量をそのままベンチプレス重量として扱うと、実際より低く見積もりすぎることになります。
可動域の違い
ダンベルプレスはバーベルのように胸の前でバーが止まらないため、肩の柔軟性やフォーム次第ではより深く下ろせます。
深く下ろせることは胸へのストレッチ刺激を高めるメリットがありますが、そのぶんボトムポジションでの負荷が強くなり、同じ回数でも疲労が大きくなりやすい特徴があります。
| 項目 | ベンチプレス | ダンベルプレス |
|---|---|---|
| 軌道 | バーで固定 | 左右で自由 |
| 可動域 | 胸で止まる | 深くなりやすい |
| 安定性 | 高い | 低い |
| 重量 | 伸ばしやすい | 抑えられやすい |
換算表を使うときは、自分のダンベルプレスが深い可動域なのか、浅い可動域なのかを確認し、浅い可動域で出した記録を高く見積もりすぎないことが重要です。
慣れの影響
換算のズレで最も見落とされやすいのが、どちらの種目に慣れているかという問題です。
バーベルベンチを週に何度も練習している人は、ラックアップ、肩甲骨の位置、脚の踏ん張り、バーの降ろし方が洗練されるため、同じ筋力でも高い重量を扱いやすくなります。
ダンベル中心の人は、左右差を抑えたり深い可動域で押したりする能力に優れる一方、バーベルを胸のどこに下ろすか、どう戻すかという技術が未熟なことがあります。
この場合、換算表では100kg相当でも、実測では90kg前後になることがあり、数週間のバーベル練習で差が縮まることもあります。
換算が合わないと感じても、筋力が足りないと決めつけず、慣れていない種目の技術練習が不足している可能性も考えるべきです。
メニューへの活かし方

ベンチプレスとダンベルプレスの換算表は、単に重量を比べるだけでなく、トレーニングメニューを組むときに役立ちます。
たとえば胸の日にベンチプレスをメイン種目として行い、補助種目としてダンベルプレスを入れる場合、換算表を見れば補助種目の重量を高すぎず低すぎず設定しやすくなります。
逆に、ジムの設備や肩の相性の関係でダンベルプレスを中心にしている人でも、換算表を使えばベンチプレスの目安を把握し、目標設定を具体化できます。
ここでは、目的別にどのように表を使うと練習効率が上がるのかを解説します。
開始重量の決め方
ダンベルプレスからベンチプレスへ移る場合、換算表の推定1RMをそのまま試すのではなく、推定値の70%前後から始めると安全です。
たとえばダンベルプレスの換算でベンチプレス100kg相当と出た場合、最初の練習では70kg程度でフォームを確認し、問題がなければ80kg、85kg、90kgへ段階的に上げます。
- 推定1RMを出す
- 70%前後を選ぶ
- 5回前後で試す
- フォームを確認する
- 次回に少し上げる
初回は重量を当てる日ではなく、バーベルの軌道と身体の固定を確認する日だと考えると、換算表を安全に使いやすくなります。
目的別の重量設定
換算表から推定1RMが分かったら、目的に合わせて実際のセット重量へ落とし込むことが大切です。
最大筋力を伸ばしたいのか、筋肥大を狙いたいのか、フォームを安定させたいのかによって、使う割合や回数は変わります。
| 目的 | 目安強度 | 回数 | 使い方 |
|---|---|---|---|
| フォーム練習 | 60%前後 | 8回から12回 | 丁寧に反復 |
| 筋肥大 | 65%から80% | 6回から12回 | 十分なセット数 |
| 筋力向上 | 80%から90% | 3回から5回 | 休息を長め |
| 記録確認 | 90%以上 | 1回から2回 | 頻度は少なめ |
たとえば推定1RMが100kgなら、筋肥大目的では65kgから80kg程度、筋力向上目的では80kgから90kg程度を中心に組むと、表の数字を現実的なメニューに変換できます。
伸び悩み対策
ベンチプレスが伸び悩んでいる人は、換算表を使ってダンベルプレス側の実力と比較すると、停滞の原因を見つけやすくなります。
ベンチプレスの実測値が換算値よりかなり低い場合は、胸や腕の筋力よりも、フォーム、ブリッジ、脚の使い方、肩甲骨の固定が課題になっている可能性があります。
反対に、ベンチプレスの実測値は高いのにダンベルプレスの換算値が低い場合は、左右差、肩周りの安定性、ボトムでのコントロールに改善余地があるかもしれません。
このように両種目を比較すると、ただ重量を増やすだけではなく、どの補助種目を入れるべきか、どの動作を練習すべきかが見えやすくなります。
停滞期には、ベンチプレスだけを増やそうとするより、ダンベルプレス、ポーズベンチ、ナローベンチ、肩甲骨の安定練習を組み合わせるほうが前進しやすくなります。
換算表を使う注意点
換算表は便利な一方で、使い方を間違えると過大評価や怪我につながることがあります。
特にダンベルプレスの記録を反動込みで入力したり、可動域が浅い状態で出した回数を使ったりすると、ベンチプレスの目安が高く出すぎます。
また、ベンチプレスはセーフティ、補助者、ラックの高さ、プレートの刻みなど環境面の影響も大きいため、数字だけで判断するのは危険です。
ここでは、換算表を安全に活用するために避けたい失敗と、実際の練習での調整方法を整理します。
よくある失敗
最も多い失敗は、ダンベルプレスの片手重量を両手合計と混同することです。
片手30kgを扱っているなら入力値は30kgであり、両手合計の60kgを表の片手重量として見てしまうと、換算値が極端に大きくなってしまいます。
- 両手合計で見る
- 反動込みで数える
- 浅い可動域で測る
- 初回から限界を試す
- 痛みを無視する
換算表を使う前に、記録した重量が片手重量なのか、回数はフォームを保った回数なのか、胸と肩に違和感がない状態で行った記録なのかを確認しておくことが大切です。
安全確認の基準
ベンチプレスは高重量になるほど潰れたときのリスクが高くなるため、換算値を見る前に安全環境を整える必要があります。
特に一人で練習する場合は、セーフティバーの高さを胸よりわずかに高くならない範囲で設定し、ブリッジを解いたときにバーが身体を圧迫しない位置を確認しておくと安心です。
| 確認項目 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| セーフティ | 必ず設定 | 潰れ対策 |
| ラック高さ | 肩が浮かない位置 | 怪我予防 |
| 補助者 | 高重量で推奨 | 失敗時の安全 |
| ウォームアップ | 段階的に実施 | 急な負荷を防ぐ |
換算値が高いほど安全確認の重要度も上がるため、表で100kg以上が出た人ほど、いきなり挑戦するのではなく練習環境を整えてから試すべきです。
自分用に補正する
換算表を何度か使ったら、一般的な係数ではなく自分の実測値に合わせて補正するのがおすすめです。
たとえば換算表ではベンチプレス100kg相当なのに、実際は90kgが限界なら、自分はバーベル技術がまだ追いついていない、またはダンベルの可動域が浅い可能性があります。
反対に、換算表では90kg相当なのに実際は100kgを挙げられるなら、バーベル技術に慣れているか、ダンベルで安定性が制限されている可能性があります。
この差を記録しておくと、次にダンベルプレスの重量が伸びたとき、自分にとって現実的なベンチプレス更新幅を予測しやすくなります。
最終的には、一般的な換算表を入口にし、自分のフォーム、経験、得意種目に合わせた個人用の目安へ育てていくのが最も正確です。
換算表は目標設定の道具として使う
ベンチプレスとダンベルプレスの換算表は、片手重量と回数からバーベルベンチの目安をすばやく知るために役立ちます。
基本的には、ダンベルプレスの片手重量に2.4を掛け、そこへ回数係数を加えて推定1RMを出すと、片手30kg10回なら約90kg、片手34kg10回なら約102kg、片手40kg10回なら約120kgというイメージになります。
ただし、ダンベルプレスとベンチプレスは安定性、可動域、軌道、技術が異なるため、表の数字は実測の保証ではなく、開始重量や目標設定の参考として使うべきです。
100kgを狙う人は、換算表で届いているかどうかだけで判断せず、バーベルで80kg台から90kg台を安全に反復できるか、肩甲骨を固定できるか、セーフティを正しく使えるかまで確認しましょう。
換算表をうまく使えば、ダンベル中心のトレーニングでもベンチプレスの現在地を把握しやすくなり、無理のない重量設定と効率的な筋力アップにつなげられます。



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